こんにちは、サラリーマン大家のヒロリンゴです。
前回、入居審査を「秒」で落ちた文無しK君を、情けで入居させてしまった私。 (※前回のあらすじはこちら:入居審査「1時間」で瞬殺された若者を独断で入居させた結果)
彼と交わした固い約束。それは「12月20日に最初の家賃を振り込むこと」。 果たして、聖なる夜を前に奇跡は起きたのか?……はい、事件は現場で起きていました。
信じる者は救われる……はずだった。
約束の12月20日は土曜日。 常識的な社会人なら、「金曜日(19日)のうちに振り込んで安心させておこう」と考えますよね。私もそう信じて、期待に胸を膨らませて通帳記帳に行きました。
ガチャン、ガチャン……(通帳の音) ……。 「ない。1円も増えてない!!」
まあ、彼のことだ。ギリギリの22日(月)には反映されるだろう。 大家としての器を見せるべく、あえて連絡せず彼を信じることにしました。
そして運命の22日。 ……やっぱり、入金なし!!
ついに私の堪忍袋の緒が「プチン」と音を立てました。
衝撃の電話。ライフラインの優先順位がおかしい件
震える手でK君に電話。
ヒロリンゴ:「もしもしK君。家賃、振り込まれてないけどどういうこと?」
K君:「すみません……。バイト先からお金が振り込まれてこなかったんです」
出た。お決まりの「バイト先のせい」。 でも彼、バイト4つ掛け持ちしてるって言ってましたよね?
ヒロリンゴ:「いやいや、20日には全部入るって言ったよね?」
K君:「すみません、携帯代の支払いを優先してしまいました。スマホがないと仕事が探せなくて……」
ちょっと待てK君。 「屋根があること」こそが最大のライフラインじゃないのか!? 家がないと、スマホの充電すらできないんだぞ!
「水で年を越します」——大家、折れる。
怒鳴りつけたい気持ちを抑え、約束を破るなら事前に相談してほしいと伝えると、彼は蚊の鳴くような声でこう言いました。
K君:「……今、手元に1万円はあります。すぐに銀行へ行ってこれを振り込みます!」
……。 冷静に考えてみてください。今はもう年末です。 ここで大家の私が1万円を回収してしまったら、彼はどうなるのか。
ヒロリンゴ:「……その1万円なくなったら、年末どう過ごすのよ?」
K君:「水で年を越します。僕が悪いんです。すみません……」
「水で年越し」!! そのパワーワードに、私の親心が完全敗北しました。
ヒロリンゴ:「あ〜〜わかった!もういいよ~、その1万円は財布にいれたままにしといて!年越し蕎麦くらい食べてよ~~!」
結局、次回の約束を「1月12日」に設定し直し、電話を切りました。 「もう嘘はつかないでね、社会人として連絡はしてね」という、もはや大家というより「親戚のおじさん」のようなアドバイスを残して。
果たして1月12日、私の通帳に数字が刻まれる日は来るのか。 それともK君は、本当に水だけで2026年を迎えてしまうのか……。
激動のK君編、次回へ続く!

